旧日本長期信用銀行である新生銀行と旧日本債券信用銀行であるあおぞら銀行は、ともに、そもそも日本政府系金融機関で、1998年、バブルが崩壊した金融危機の中で経営が破綻し、一時国有化を経て2000年に民営会社に戻ったという経緯があります。2社の建て直しはアメリカのファンド等の主導で経営を立て直した事にあるようです。
しかし、2008年秋以降の金融危機の影響を受け、新生銀行とあおぞら銀行ともに2009年3月期は、最終赤字に転落する見込みとなり、少々、危険な兆候も見え始めました。
そのため、新生銀行とあおぞら銀行は、2010年の夏に経営を統合する事を目指して、調整に入ったようですが、この統合が実現すると、新しい銀行の総資産は18兆円を超え、中央三井トラスト・ホールディングスを抜いて国内でも第6位の規模の大手銀行が誕生します。
新生銀行とあおぞら銀行の経営統合はまず、今、流行の「ホールディング」という奴で共同の持ち株会社を設立し、両行が持ち株会社の傘下に入る方式となりそうです。既に新生銀行とあおぞら銀行とも互いの資産査定を終えており、統合会社への出資比率やトップ人事など計画の骨子作りを進めているとか。
今回の新生銀行とあおぞら銀行の統合の交渉が成否は、筆頭株主であるアメリカ投資ファンドにかかっているようですが、新生銀行はJCフラワーズが発行済み株式の33%、あおぞら銀行は、サーベラスが議決権ベースで50%強を握り、これらファンドが統合に反対すれば白紙に戻る可能性もあり、まだまだ予断を許さないところです。
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